2013年1月12日土曜日

他人事

誰かの世界が明日終わるけれど
僕はきっと何も変わらない
「どうにか阻止しよう」と 「悲しもう」と
するには 人はあまりに多すぎる

生きる尊さ 命の儚さは
人並みくらいには知ってるけれど
それも死ぬことも当たり前だから
路上の献花は道の邪魔だった

「全部 他人事だよ」
いつからそう見限ったんだろう
他人への涙は いつ大袈裟になったんだろう

尽きる花火も 消される灯りも
残すのは暗闇だけ
その中 独り誰かが泣きつくして
途方に暮れ 嘆くんだろう
嘆くんだろう

あなたの世界が明日終わるならば
僕はきっと何だってするだろう
「どうにか阻止しよう」と 気負うはずさ
僕にとって あなたは大きすぎる

生きる尊さ 命の儚さは
誰しも同じとは知ってるけれど
それと死ぬことは当たり前じゃないんだ
あなたに僕は 支えられてる

「全部 自分事だよ」
いつからそう区別してるんだろう
あなたへの涙なら なぜ許されそうなんだろう

市販の花火も 公園の灯りも
細やかな光だけど
その中 二人あなたと笑えたなら
何もかも幸せだろう

ずっと花火が いつまでも灯りが
光り続くことはない
その中 誰もが独りじゃないように
徒労に暮れても仕方ないだろう
仕方ないだろう


秩序の名の下に 人々が裁きを求め
熱くそれを語るのは ただメディアが煽るからなのか
誰だって分かってるのに
失う悲しさ 共に在る幸せを
それでも「当たり前」「よくあること」
偽善にすらなりえない

花火が尽きても 灯りが消えても
残るのは同じ世界
その中 独り誰かが泣いていても
興味など持たず 立ち去るんだろう

悲劇的でも 関係なければ
気にかけない 僕はなんだ
「どうにか阻止しよう」「悲しもう」なんて
悩むほどのことなのか

ずっと花火が いつまでも灯りが
光り続いたら良いのに
その中 誰もが独りじゃないように
自分事と受け取れる優しさが
欲しいよ

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